No.23(黄河文明・殷・周) :
「殷から周への社会変化とは何か?」
商という邑を中心とした殷は、漢字のルーツである甲骨文字を使用して占いで統治
する神権政治だった。殷を倒した周王朝が成立して華北をほぼ統一し、封建制度に
基づく合理的な政治が始まると、支配身分には王の他、諸侯・卿・大夫・士が生ま
れ、その関係は宗法に基づいた血縁中心のものであった。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
ヨーロッパのフューダリズム、日本の幕藩体制に代表される封建制度が、中国では
紀元前11世紀頃という早い時代に成立していることに、大きな関心を抱いて学習に
取り組んでいる。
思考・判断:
殷と周の比較を通して、両王朝の政治的・文化的意義を的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
写真資料の亀甲に甲骨文字で刻まれた文章を訓読し、現代語に翻訳する作業を通
して、殷の神権政治が占いによるものであったことを実感できている。
知識・理解:
「殷周革命」を、王朝興亡史としての中国史のスタートに位置付けつつ、両王朝につ
いての基本的な知識を身につけている。